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建築・都市におけるコンテクストとリサーチについてのメモ

随時更新。

日本建築学会・編『建築系学生のための卒業設計の進め方』

都市部では住宅地,商業・工業・農業・漁業等の生業発生ゾーン,平地・丘陵地・河川・海・湖沼等の自然環境ゾーン,これら相互の境界(エッジ)や借景となり得る風景,自然景観・人工景観に着目することが,都市・地域・場所の構造・文脈。特異性を読み解くうえでのヒントになる。(31p)

調査内容としては,既存建築・工作物の位置,敷地・道路・建物の面積・長さ・高さ,交通インフラ,方位,日陰,周辺建物・公共施設・公演・オープンスペースの活用状況,植裁・緑地の場所や量,さらに周辺地域と相互に関係する風・熱・空気・光・音・電気・振動等の環境要因も分析したい。都市計画区域であれば事前に都市計画地図で用途地域や法規制を確認しておくとよい。(…)
なお,隣接敷地はいつまでも同じ状況とは限らないので,敷地周辺の将来予測をする視点も重要である。対象地および周辺の界隈性・雰囲気をとらえるため,私的領域から公的領域に表出する物・看板・仮説工作物等に着目し,公的領域と私的領域の境界を判定してみるのもおもしろい。対象地周辺の人の流れ・滞留状況,さらに観察される行為・行動等を併わせて把握することも場所の性格を明らかにするうえで重要である。(31p)

敷地・周辺状況のリサーチポイント
・敷地に実際に足を運んで現地をくまなく歩く。
・気づいた点をメモしたり、スケッチ・写真撮影する。
・時間・曜日変動をとらえるため、日時を変えて何度も見に行く。
・地形や周辺地域の文脈を読み解く。
・人の流れ、溜まりを観察する。
・交通インフラ(最寄駅、バス停等)を調べる。
・周辺道路の車の流れ、溜まりを調べる。
・敷地の方位、周辺建物の日影を確認する。
・周辺公共施設、オープンスペースの立地状況を把握する。
・敷地周辺からの影響(風・光・熱・空気・水・音・電気・電波・振動等)を考えてみる。
・隣接敷地の将来的な変化をイメージしてみる。(31p)



ロバート・ヴェンチューリ『ラスベガス』

建築家は、周囲の環境をありのままに受け入れることには不慣れである。それというのも正統な近代建築は、革命的とは言えずとも進歩的であり、ユートピア志向であり、非常に純粋だからである。だから彼らは既存の状態には不満足なのであり、それゆえに近代建築は包容力を欠いているのだ。建築家はすでにあるものを愛するよりは、既存の環境を変えることを好んだ。(24,26p)



ART and ARCHITECTURE REVIEW ダン・グラハム「都市空間の可能性を引き出す」

アトリエ・ワンはヴェンチューリと篠原一男の影響を受けています。彼らは混沌とした状態に興味を持っており、篠原は都市の混沌を、ヴェンチューリは郊外における混沌を対象としています。
(…)アトリエ・ワンはエコロジーの問題に対してとても真剣に取り組んでいます。私がアトリエワンを好きな理由は、かれらの作品から豊な文脈が読み取れるからです。それはヴェンチューリを思い起こさせます。篠原一男が内側に向かっているとしたら、アトリエワンは外側に、コンテクストと関係性を創っています。



五十嵐太郎「ユニット派あるいは非作家性の若手建築家をめぐって」

アトリエ・ワンとみかんぐみの相違点は何だろうか? 曽我部は、建物周辺の敷地や環境との関係性に注目する要因として、坂本の影響が大きいと筆者に語ったことがある。アトリエ・ワンも、建築の外部とされる領域への関心が高い。だが、両者のアウトプットは違う。塚本と曽我部の対談がその差異を明確に示している。前者は「設計における取材」で発見された問題を「定着」させるのに対し、後者もトピックを集めるために取材をするが、「つくり手の価値を押しつけて、事実をねじ曲げてしまうことを恐れて、物の見方はできるだけヒエラルキーがない状態」にするために網羅的な「報告書」に近い。確かに、アトリエ・ワンの「環境ユニット」は、周囲から幾つかのエレメントを恣意的に選ぶ。一方、曽我部は、何かを切り捨てる「わかりやすい表現」を拒み、「結果として、それがいままでの制度的なものと類似していてもかまわないというスタンス」をとる。
アトリエ・ワンは、「トーキョー・リサイクル計画」や「ペット・アーキテクチャー」の展開からうかがえるように、雑誌や展覧会などのメディアの活用が巧みである。また日本の建築をとりまくメディア環境にも意識的だ。「メイド・イン・トーキョー」のプロジェクトは、海外の視線も意識した綿密な建築のマーケティング戦略に基づいたものにほかならない。筆者はオリエンタリズムの逆利用として批判したことはあるが、日常風景から問題を抽出する手つきの鮮やかさと短い期間における生産性の多さは評価すべきだと思う。彼らは、これまでゴミとみなされたフィールドから豊かな情報をつむぎだす。
みかんぐみは、施主とじっくり話しあいを行ない、なるべく多くのパラメーターを設定し、それらを等価に扱いながら、突出したコンセプトを可視化する建築的な表現を避けている。この感覚は、コンピュータの長所である情報処理能力を活用し、膨大な数値を計算させるのと似ていよう。近代の建築が世界を単純なものに還元し、明快な幾何学形態をデザインしたとすれば、みかんぐみはおそらく世界が複雑であるというモデルをもち、複雑さをそのまま建築化させようとする。サイバーアーキテクチャーが複雑に変容する多数のデータをもとに生成され、はっきりした形態を崩すのと類似した感性である。
ともあれ、建築の周辺環境に注目する傾向は、「三〇代建築家三〇人による三〇の住宅地」展にはっきりと表われていた。住宅「地」を強調したように、模型で敷地の周辺も入念につくりこみ、各作家の環境へのさまざまな考えが浮かびあがる。



空間から状況へ

彼ら(引用者註:「空間から状況へ」展に出展した60年代生まれの建築家たち)の態度は、以下のように要約されるだろう。建築を「空間」的な造形に還元し、オブジェクト化するのではなく、建築の外部に注目し、周辺の「状況」との関係を含めて再定義すること。過去を切断する前衛派の混乱でもなく、過去に回帰する保守派の秩序でもなく、差異と戯れる個性派の饗宴でもなく、都市のリアルをつかまえ、デザインに接続すること。



山中新太郎「アトリエ・ワン:〈状況〉との距離」

アトリエ・ワンが観察する対象を「コンテクスト」と呼ぶのは誤りであろう。彼等はコンテクスチュアリズムとは一線を画している。彼等が目をつけるところは「コンテクスト」の範疇を超えた〈状況〉である。〈状況〉はよりリアルであり、具体的であり、広範である。彼等は都市の文脈に興味を示しているのではない。目の前にある〈状況〉を見ているのである。それは、俯瞰的な視点でも抽象的な視点でもない。自らに近接した〈状況〉を問い直し、さらにその先の建築的な可能性を探っているのである。これが、アトリエ・ワンの〈状況〉に対する「立ち方」である。



10+1 web site 五十嵐太郎「グローバリズムのアイコン化に抗して」

藤本壮介と石上純也は、新しい原理をつかみだそうとしている。ユニット派が個性を主張しなかったとすれば、彼らは天才肌のキャラクターをもつ。アトリエ・ワンやみかんぐみが都市の観察やフィールドワークをもとに建築を組み立てるのに対し、藤本や石上はそうした敷地や環境などの外在的な条件から説明するよりも、建築の原理そのものを先に伝えようとする。ユニット派の世代については、2001年に『空間から状況へ』という展覧会が開催されたが、今度は「状況から原理へ」である。ねじれたトポロジーの空間を原理的に追求する平田晃久にも、同じような態度が認められるだろう。



大西麻貴+百田有希「マカロニは食べるからすごい」(藤村龍至+TEAM ROUNDABOUT『1995年以後』)

大西:私たちが藤村さんに聞いてみたいことは、何を「社会」と設定するのかということです。私たちは、まず自分の半径30メートル以内のことから「社会」を考えようとしていて、それに対しては自分で建築をつくったら責任をとるということができると感じます。(387p)

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「せんだいメディアテーク」コンペについてのメモ

■Wikipedia:せんだいメディアテーク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%A0%E3%81%84%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AF

■せんだいメディアテーク関連文献・記事リスト
http://www.smt.city.sendai.jp/mcp/1995.html


■本・雑誌

○『伊東豊雄 : せんだいメディアテーク1995-2000』
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/87140252

○伊東豊雄『透層する建築』
Smtについてのテキスト収録

透層する建築透層する建築
(2000/09)
伊東 豊雄

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○古谷誠章『Shuffled―古谷誠章の建築ノート』
Smtコンペ案収録(未確認)

Shuffled―古谷誠章の建築ノートShuffled―古谷誠章の建築ノート
(2002/05)
古谷 誠章

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『Under construction 「せんだいメディアテーク」写真集』

UNDER CONSTRUCTION―「せんだいメディアテーク」写真集UNDER CONSTRUCTION―「せんだいメディアテーク」写真集
(2001/09)
伊東 豊雄畠山 直哉

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○雑誌『JA』19号
伊東案、古谷誠章案ほか、コンペ案
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/51339509

○雑誌『JA』41号
Smt特集
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/51330104

○雑誌『GA JAPAN』15号
伊東のテキスト、スタッフの座談会、磯崎新による選評、森川嘉一郎による短評

○雑誌『新建築』2001年3月号
写真多数、構造の話、設計主旨等

○雑誌『10+1』アルゴリズム的思考の~
伊東インタビューにSmtの話があったような……(未確認)
http://www.inax.co.jp/publish/book/detail/d_143.html

■ネット上のテキスト

○「せんだいメディアテーク」古谷案コンセプト
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/1997VA/japanese/illusive/28.html
○古谷誠章「ミライのタネ」
http://www.tozai-as.or.jp/mytech/04/04_furuya04.html
コンペ後に藤森照信さんから「形の伊東か、言葉の古谷か」といわれたりしましたが(…)

http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/1997VA/japanese/virtual/05.html
http://www.jusoken.or.jp/ryousyo/ryousyo4.htm
http://jiyu-runner.cocolog-nifty.com/sendai_art_crossing/files/soturon_080324.pdf (PDFファイル)

○建築系ラジオr4
卒計展のイメージ
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/06/sotu2.php
卒業設計へ期待すること
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/2009/07/sotu3.php
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関西の大学生やら大学院生やら建築系やら文系やら忙しい人やら暇人やらが参加している、建築関係の読書会です!
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